eラーニングシステムを導入したい。どのサービスが自社に合うだろうか?

eラーニングは社内研修のコストを抑えられるだけでなく、DX推進やリスキリング自律学習にも欠かせない手段となりつつあります。しかし、いざeラーニングシステムを導入しようと思っても、何から考えればよいか迷ってしまうかもしれません。

eラーニングシステムは各ベンダーからさまざまなタイプが提供されており、それぞれ機能や教材のラインアップに特徴があります。自社で十分な教材を持っていない場合は、既成の教材コンテンツを主に利用する方法が選択肢となるでしょう。

本稿では、教材コンテンツの調達方法、機能や気になるコスト面も含めて、自社に合ったeラーニングシステムを選定するポイントを解説します。さらに、教材コンテンツが充実したeラーニングシステムを10社厳選し、料金や特徴を比較しながら紹介します。

社内研修にeラーニングシステム導入を考えている方の、検討の一助になると幸いです。

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企業向けeラーニングシステム10件の比較、eラーニングシステム選定時に知っておきたいポイントなどをまとめた、eラーニング導入時に役立つ情報満載の一冊です。

教材コンテンツが充実したeラーニングシステム10選を比較

教材コンテンツが充実したeラーニングシステムをピックアップして紹介します。2024年4月時点で各社がWebサイトで公開している情報から、比較に役立つ情報をまとめました。一覧は下表の通りです。

eラーニングシステムを比較する際のポイントはこちら>>

サービス名参考価格(IDあたり月額に換算)コンテンツ数特徴
まなびプレミアム74円/ID

※契約数10,000ID以上の場合

1,000タイトル・3,000コンテンツ以上全社導入に適した網羅性&価格
GLOBIS学び放題10,890円/ID

※法人向け6カ月プランの場合、10ID以上

2,900コース・12,000本以上3,700社超の豊富な導入実績
Schoo for Business1,500円/ID

※契約数20ID以上、以降ボリュームディスカウント

8,000本以上講義動画・生放送を年間600本更新
AirCourse200円/人

※年間契約数1,000人の場合

850コース・5,000本以上初期費用0円・学習プラットフォーム機能
JMAM eラーニングライブラリ約480円/人

※マネジメントライブラリコース、年間契約数100人の場合

400コース以上電子書籍でダウンロード可能
playse.300円/ID

※月間の利用者数1001人以上の場合

5,000レッスン以上有効アカウントのON/OFFを切り替え可能
Leaf inorder500円/ID

※最低利用数50IDから

200コース・730本受講漏れ防止・知識定着の仕掛け
e-JINZAI for business440円/人

※年間利用者数1〜100人の場合

約7,000本初期費用なし・即日受講可能
Udemy Business要問合せ約9,500講座世界中の実務家による最先端の講座
Aidemy Business要問合せ230種類以上【特化型】DX人材育成

まなびプレミアム

・参考価格(月額換算):74円/ID

 ※契約数10,000ID以上の場合

・コンテンツ数:1,000タイトル・3,000コンテンツ以上
・マルチデバイス対応

株式会社ライトワークスが提供するeラーニング受け放題サービスです。20年以上にわたり企業の多様なニーズに応えてきた実績をもとに、企業の教育現場に求められる教材ラインアップを、1IDあたり74円~という低価格で導入できます。情報セキュリティやコンプライアンスといった必須教育から、階層別研修やリスキリングに使える教材まで、押さえておきたいテーマが揃います。

スマホ対応+マイクロラーニングでいつでもどこでも学べる豊富な教材は、従業員の自律学習を後押しします。さらに、「学ぶ方法」に関するユニークなコンテンツ「Learning Hacker」で、自ら学ぶ人材を育てます

全社導入を前提とした網羅性の高い教材ラインアップと価格設定、自律学習を加速させる仕掛けで、eラーニング導入によって全体の底上げを図りたい企業に適していると言えるでしょう。将来的にさらに高度な学習管理が必要になった場合は、ライトワークスのLMS「CAREERSHIP」と連携させることで、さまざまな教育施策を集約して管理することも可能です。

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エンタープライズに認められた、ハイクオリティな教材

20年以上にわたりエンタープライズの厳しい要求水準に応え続けてきたライトワークスが厳選した多様なコンテンツを、破格のコストでご提供。

GLOBIS学び放題

・参考価格(月額換算):10,890円/ID

 ※法人向け6カ月プランの場合、10ID以上

(2024年9月より価格改定予定 11,550円*法人向け6カ月プランの場合)

・初期費用無料
・コンテンツ数:2,900コース・12,000本以上

・マルチデバイス対応
・オリジナルコース作成可能

ビジネススクールで知られるグロービス株式会社が運営するeラーニングシステムです。基礎から実践までビジネス知識を体系的に網羅し、またIT/DXやデザインといった周辺知識も加えて、さまざまな企業課題や人材育成の課題に応える教材が揃っています。グループで培われた経営の実践知などのナレッジが生かされています。

組織全体や受講者一人一人の学習進捗把握、学習コースの追加・組み替えによるカスタマイズなど、学習管理・設計を支援する便利な機能を利用できます。確認クイズやテスト、コメント投稿機能などの知識の定着を促す仕組み、受講者の目的に沿って継続学習をサポートする学習計画機能も役立つでしょう。

導入実績3,700社以上と多くの企業に選ばれてきた信頼感ある教材コンテンツと機能で、eラーニングシステムのスタンダードと言える位置づけのサービスです。

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Schoo for business

・参考価格(月額換算):1,500円/ID

 ※契約数20ID以上、以降ボリュームディスカウント

・コンテンツ数: 8,000本以上
・マルチデバイス対応

・オリジナルコース作成可能

株式会社Schooが手がけるオンライン学習サービスです。参加型の生放送授業8,000本以上の動画教材で構成され、365日毎日コンテンツが更新されることが大きな特徴です。業界の第一人者や専門家を講師に迎え、ビジネスの実務に直結する講義、自己啓発に役立つ幅広いコンテンツが用意されています。

階層別や職種別に200種類以上のテンプレートが用意されているほか、動画を組み合わせて独自にカリキュラムを組むことも可能です。受講者の視聴履歴把握や、任意の課題へのレポート課題の設定など、学習管理機能も備えています。

近年主流になりつつあるマイクロラーニングとは異なり、本格的な講義や双方向性の生放送授業が特徴です。対面のセミナーなどに代わる教育手段としてeラーニングを導入したい企業に適しているのではないでしょうか。

AirCourse

・参考価格(月額換算):200円/人

 ※年間契約数1,000人の場合

・初期費用無料
・コンテンツ数: 850コース・5,000本以上

・マルチデバイス対応
・オリジナルコース作成可能

KIYOラーニング株式会社によるeラーニングシステムです。新入社員から管理職まで充実した階層別研修と、ITスキルやコンプライアンスといったテーマ別研修で、企業研修のニーズに応える汎用的な教材コンテンツが揃っています。ほとんどのコースに確認テストやワークシートが付属しており学びの定着を促します

初期費用不要と低コストながら、テスト・提出課題の設定やオリジナルコースの作成、個人・グループ・組織単位での管理・分析など、LMSの基本機能を備えています。さらに、Zoom連携によるオンライン研修、集合研修の出欠管理や資料配付、ナレッジ共有に役立つSNS機能など、eラーニング以外も含めた学習プラットフォームとして利用が可能です。受講者が直感的に操作できる使いやすさにもこだわっています。

低コストで基本的な機能を備えたeラーニングシステムを導入したい企業、汎用的なeラーニング教材と自社独自の研修・教材を併用したい場合に向いているでしょう。

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JMAM eラーニングライブラリ

・参考価格(月額換算):約480円/人

 ※マネジメントライブラリコース、年間契約数100人の場合

・初期費用無料
・コンテンツ数: 400コース以上

・マルチデバイス対応

株式会社日本能率協会マネジメントセンターが提供する1年定額制サービスです。マネジメントビジネススキルを中心に、技術・技能知識健康経営語学といったライブラリごとにコース(教材コンテンツ)が用意されています。短時間でわかりやすく学べることを重視した教材で、アニメーションや実写映像によるケーススタディが中心です。

コースはライブラリごとに決まっており組み替えなどはできませんが、コースの表示/非表示、あるいは必須や推奨の設定を受講者一人一人に対して行えます。各コースのエッセンスがまとまった学習資料集を電子書籍でダウンロードでき、隙間学習にも便利です。またオリジナル教材やアンケートの掲載機能を使って、自社商品知識の習得や企業トップメッセージ、社内情報の発信など、学習ポータルとして幅広く利用が可能です。

各コースの内容や機能の詳細はカタログで公開されています。自社の要件に合うか、具体的に検討がしやすいでしょう。

playse.

・参考価格(月額換算):300円/ID

 ※月間の利用者数1001人以上の場合

・コンテンツ数: 5,000レッスン以上
・マルチデバイス対応

・オリジナルコース作成可能

株式会社manebiが運営するオンライン研修サービスです。5,000以上の教材コンテンツのほか、自社教材やオンライン集合研修を組み合わせて、コンプライアンス・ハラスメント防止・階層別など企業に必要な研修を実施できます。またトレーニングマップで学習ステップを可視化することで、受講者が迷わずに学習を進められる仕組みがあります。

オンライン39IDまでは月額19,800円と、少人数でもコストパフォーマンスよく導入できます。アカウントのオン/オフを簡単に切り替えられることも特徴です。研修を実施しない期間がある場合などに、使用していないアカウントに無駄な料金を払うことを避けられます。

オンライン研修が初めての企業でも簡単に始められるという触れ込みの通り、eラーニングシステムを初めて導入する企業に心強いサービスと言えるでしょう。

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Leaf inorder

・参考価格(月額換算):500円/ID

 ※最低利用数50IDから

・コンテンツ数: 200コース・730本
・スマートフォン対応

講師派遣型研修事業などを営む株式会社インソースが提供する、eラーニングコンテンツ付きのLMS。eラーニング大量配信サービスを謳い、20年に渡る膨大な研修カリキュラムから、ビジネスパーソンとしての基礎を学ぶ普遍的な内容とともに、トレンドを踏まえたコンテンツが毎月更新されます。

動画コンテンツに設定された確認テストは毎回異なる問題が出され、繰り返し学習による習熟度を上げます。個々のレベルアップに最適なコンテンツを示すコースマップ機能があり、体系的な学びのサポートになるでしょう。ほかにも管理者による強制的な受講申込み設定、リマインドメールなど、受講漏れを防ぐ仕組みが揃っています。また多言語に対応しており、利用できる字幕は70以上に及びます。

eラーニングを受講者任せにせず確実に学習させたい場合に、有力な選択肢になるのではないでしょうか。

e-JINZAI for business

・参考価格(月額換算):440円/人

 ※年間利用者数1〜100人の場合

・初期費用無用
・コンテンツ数: 約7,000本

・マルチデバイス対応

株式会社ビズアップ総研が提供するWeb研修ツール群のうち、一般企業・団体向けのサービスです。「階層別 基礎研修」「階層別 テーマ研修」「自己研鑽・課題解決型研修」の3ステップで、ビジネスパーソンの土台を作り上げるコンテンツが用意されています。また営業・人事・経理・情報システムといった部門別の業務に対応した専門職研修で、高度専門人材を育成するプログラムもリリースされました。

単なる動画配信だけでなく、コンテンツ内のワークや設問で知識の定着を促し、また理解度チェックテストやレポートといった機能で、定着の度合いを把握する仕組みがあります。利用状況やテスト成績の管理も、簡単な操作で行えます。

レベルごとに着実に成長を促す研修プログラム基本的な管理機能が揃いながら、初期費用不要・最短で即日受講可能と、導入のハードルが低いことも魅力です。

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Udemy Business

・参考価格(月額換算):要問合せ

・初期費用:なし
・コンテンツ数: 約9,500講座

・マルチデバイス対応
・オリジナルコース作成可能

米国の法人Udemy,Inc.が運営する、「明日から使える」実務直結型のオンライン教育プラットフォーム。日本では株式会社ベネッセコーポレーションが事業パートナーとして販売窓口を担っています。世界中のイノベーターが提供する豊富な講座をもとに、ビジネススキルから最先端のITスキルまで、幅広いコンテンツが法人用パッケージとして提供されます。4,400万人を超えるUdemyのユーザーレビューが、コンテンツ選定や改善に活用され、教材の信頼感を上げています。

教材にはクイズや演習、講師へのQ&A機能といった、理解を深める仕組みがあります。学習管理やオリジナル講座の登録に加え、特定の学習目標に向けてコンテンツや外部記事リンクなどを組み合わせたラーニングパスを作成できます。さらに、各種APIを利用することで外部のシステムと連携でき、例えば既存のLMS上でUdemy Businessのコースを検索するといった使い方も可能です。

Aidemy Business

・参考価格(月額換算):要問い合わせ
・初期費用:なし
・コンテンツ数:230種類以上
・マルチデバイス対応
・オリジナルコース作成可能

株式会社アイデミーが提供するオンラインDX人材育成サービス。今後のビジネスに欠かせないDX人材の教育・リスキリングに特化していることが特徴です。初学者向けの概論から実務経験者向けの高度な専門分野まで、目的や職種に合わせて幅広いコンテンツが揃っています。

学習進捗を可視化することで、学びに積極的なDXを牽引するリーダー人材の発見につながります。専任のカスタマーサポートによる、目的に応じた学習カリキュラムの提案や学習のアドバイスなど、DX人材育成を叶える環境づくりのサポートを受けられる点も心強いでしょう。自社オリジナル教材の作成・配信も可能です。

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eラーニングシステムとは?

eラーニング(e-learning)は、パソコンやスマートフォンといった電子機器とインターネットを活用した学習手法を言います。eラーニングを実現するために、教材の掲載・配布、受講者の管理や学習状況の確認といった機能を担うのがeラーニングシステムです。

eラーニングシステムの特徴

eラーニングのメリットとして、受講者が自分のペースで学習しやすい点がまず挙げられるでしょう。時間や場所の制約が少なく好きなときに学習でき、反復学習も容易です。

近年では、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末でのeラーニング受講も一般的になりました。それに伴い、短時間の教材コンテンツをスマートフォンやタブレットで隙間時間に学習するマイクロラーニングの形式が多く見られるようになっています。教材の形式は、かつてのスライドやアニメーションに代わり、動画が主流になっています。

企業にとっては、eラーニングシステムを導入することで、運用の手間を抑えながら体系的な教育と受講管理が可能になるという大きなメリットがあります。対象者が大人数の場合でも、集合研修のように日時設定や会場・講師の手配などの手間をかけることなく、均質な教育内容を届けられます。eラーニングを集合研修と組み合わせたブレンディッド・ラーニングも広く取り入れられるようになりました。

リスキリングに欠かせないeラーニング

ITトレンドの調査によると、eラーニングシステムを導入していると答えた企業は55.1%にのぼりました。有料のeラーニングサービスも29.9%と3~4社に1社が導入している数字です。[1]コロナ禍で対面での研修が難しくなったことも後押しとなり、eラーニングの導入はますます進んでいます。

関心が高まるリスキリングに取り組む上でも、eラーニングは重要な手段となります。帝国データバンクが行った「DX推進に関する企業の意識調査」では、企業のDX推進とリスキリングの取り組みに相関があることが示されています。[2]リスキリングへ取り組んでいると答えた割合は、DXに取り組んでいる企業と、DXに取り組んでいない企業で以下のように差が見られました。
・DXに取り組んでいる企業のリスキリング取り組み割合…81.8%
・DXに取り組んでいない企業のリスキリング取り組み割合…32.2%

DX取り組み企業のリスキリング取り組み内容としては、以下の回答が上位に来ています。
・オンライン会議システム、BIツール(データ分析ツール)など「新しいデジタルツールの学習」…56.8%
・「eラーニング、オンライン学習サービスの活用」…35.3%

DXを進める企業ほどリスキリングにも積極的であり、その取り組みにはeラーニングを含むデジタル活用が欠かせないことが分かります。

eラーニングシステムの構成

eラーニングシステムの導入を検討するにあたって、まずはその構成について解説します。eラーニングシステムは一般的に、教材コンテンツとLMS(学習管理システム)で構成されます。

学習管理システム(LMS)

学習管理システム(LMS/Learning Management System)は、教材コンテンツの配信、受講者や学習履歴のデータ管理などを担うシステムです。近年ではeラーニングの管理だけに留まらず、オフラインの集合研修や社外講習なども含む学習履歴管理、タレントマネジメントシステムとの連携など、人材育成の総合的なプラットフォームとしての機能も見られるようになりました。

関連記事:LMS(学習管理システム)とは?(弊社コーポレートサイトへ遷移します)

日本の企業文化に合わせて進化を遂げたLMS「CAREERSHIP」について詳しく

教材コンテンツ

教材コンテンツは、eラーニングにおける学習の中身です。受講者が各自の端末で視聴・操作できる形でeラーニングシステムに配備されます。動画のほか、スライドやゲーム形式などさまざまなスタイルの教材コンテンツがあり、取り扱うジャンルや内容も提供元によって多岐に渡ります。

eラーニングシステムの導入は、教材コンテンツのみを利用する形でも可能です。ただ、大人数の受講状況や成績をきめ細かく管理したい場合や、複数の企業が提供する教材を併用する場合などは、LMSを備えたものが望ましいでしょう。従業員が多く体系的な学習管理の必要性が高い大企業では、多くがLMSを導入しています。

教材コンテンツの調達方法

eラーニングの肝となるのが教材コンテンツです。その調達方法は大きく分けて4通りあります。

・既成のコンテンツを購入する
・既成のコンテンツをカスタマイズする
・オリジナルの教材をオーダーメイドする/教材を自社で制作する

既成のコンテンツを購入する

自社でeラーニングのノウハウやリソースを持っておらず標準的な学習内容を従業員に受講させたい場合は、eラーニングシステムのベンダーから既成のコンテンツを購入する方法が近道です。自社のニーズに合う教材が充実したサービスを選ぶことで、教材を用意する手間をかけることなく、eラーニングを導入できます。

ライトワークスのeラーニングコースラインナップを見る

既成のコンテンツをカスタマイズする

多くのeラーニングシステムでは、教材コンテンツはコースやパッケージといった形で体系立てられていますが、コース内容の組み替えなどのカスタマイズが可能なサービスも少なくありません。既成の教材コンテンツに加えて、自社の映像や資料をeラーニングシステムに掲載できるものもあります。

オリジナルの教材をオーダーメイドする/教材を自社で制作する

既存の教材や資料の活用や、独自教材を新たに制作してeラーニングを実施したい場合は、オーダーメイドや自社制作を検討することになるでしょう。相応のコストや期間を要しますが、細部まで思い通りに教材を作ることができます。

ライトワークスの教材制作サービスについて詳しく

eラーニングシステムの比較ポイント

eラーニングシステムはさまざまなベンダーが提供しています。自社に合ったシステムを選ぶには、どのような点に気をつければよいでしょうか。

教材コンテンツの充実度

まず重要なのは、教材コンテンツが自社のニーズを満たすことです。従業員に学ばせたい内容と教材が合わなければ、eラーニングシステムを導入しても狙った効果は期待できません。

例えば、パート・アルバイトを含めさまざまな階層の従業員に一律で基礎的な研修を受けさせたいケース、あるいはエリアマネジャーなど特定の対象者に高度な内容を学ばせたいケースというように、受講対象者の範囲やレベルによっても、求める教材のラインアップは異なるでしょう。コンテンツが多様な範囲をカバーしている場合は、階層別や職種別にパッケージ化されているタイプが便利です。

また、受講申込みが必要なく幅広いコンテンツを自由に学べるeラーニング受け放題のタイプは、従業員の自律学習の後押しになります。企業によっては、こうしたeラーニング受け放題を、従業員への福利厚生の一環として導入しているケースも見られます。

求める機能があるか

一口にeラーニングシステムと言っても、機能はさまざまです。

教材の配信という面だけでも、既成の教材コンテンツを視聴できるだけのシンプルなものから、コンテンツを組み合わせて自由にコースを作れるものや、自社の資料やセミナー映像を登録して教材化できるものもあります。

また、より確実に知識の定着を促したい場合は、確認テストや課題レポート提出といった機能が役立つでしょう。

教材コンテンツの利用だけでなく、受講管理もeラーニングシステムで行いたい場合は、どの程度の管理機能を求めるかも選定のポイントになります。具体的には、以下のような要件がある場合、対応する機能があるか確認する必要があります。

・受講状況を一覧で把握し、必要に応じて対象者にリマインドを送りたい
・受講結果や成績を分析して、評価や今後の研修計画に活用したい
・社内外の別の研修や資格取得なども含め、総合的な学習プラットフォームとして使いたい

そのほか、対応するデバイス多言語対応といった仕様もチェックしたいところです。自宅や通勤中も含めた隙間時間での学習を想定しているなら、スマートフォン対応は必須と言えます。

ここまで挙げたものも含め、eラーニングシステムの機能にはそれぞれ特徴があります。自社がeラーニングを導入する上でシステムにどのような機能や仕様を求めるのか具体的に整理したうえで検討するとよいでしょう。

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無駄のないコスト感

eラーニングシステムの費用を考える上では、単純な料金比較だけでなく、想定受講人数やコンテンツの内容、求める機能に対してコストが見合うかという視点が必要です。

例えば、基礎的な内容を全従業員に学ばせたいというニーズに対して、1人あたり単価の高いサービスだと全社導入は難しいでしょう。反対に、選抜した経営人材に絞って教育投資をしたい場合は、高価格帯であっても高度な内容を満たすサービスが選択肢に挙がります。

当然ながら、スキル管理などの高度な機能を備えたeラーニングシステムほど費用は高額になりがちです。まずeラーニングを試してみたい多くの従業員を対象に汎用的な研修を実施したいといった場合は、教材コンテンツ重視のシンプルなシステムを検討してもよいのではないでしょうか。

料金については、多くのサービスでアカウント数に応じて単価が設定されており、ボリュームディスカウントが大きいものもあります。逆に言えば、受講対象者が少数の場合は、人数に対して割高感が出る場合もあるため注意が必要です。

eラーニングシステムを導入する際に検討すべきこと

利用目的を明確にする

eラーニングシステムの導入は教育コストの削減が動機の一つですが、運用目的を明確にすることが不可欠です。コスト削減が一時的で教育効果が得られなければ導入の意味が薄れます。経営目標や課題を踏まえ、eラーニングシステムを通じて何を達成したいのかを検討し、明確な利用目的を設定しましょう。

eラーニングの対象者を確認する

次に、eラーニングの利用者を確認しておきます。利用者の情報は、システムID発行や教材の配信に必要になります。導入の前段階で対象者を明確にし、スムーズな導入を目指しましょう。

システムの利用形式を決定する

eラーニングシステムには、大きく分けてクラウド型とオンプレミス型の2つがあり、どちらの形式を導入するか決定する必要があります。

クラウド型は外部サーバー上で運用するため広範なアクセスが可能な形式、オンプレミス型は自社サーバーにシステムを構築し、社内イントラネットで利用する形式です。

セキュリティや端末の対応状況を検討し、情報セキュリティ部門と相談して選択します。

利用開始時期を定める

eラーニングシステムの導入には意思決定後、ベンダーの協力を得ながら1~3ヶ月(クラウドサービス)またはそれ以上の時間がかかる場合があります。

教育施策の開始時期から逆算して計画を進めましょう。

管理・運用体制を整える

安定的な運用と着実な教育施策の実施を行うために、管理・運用体制を整えます。

トラブル対応も含め、ベンダーのサポートが重要です。担当営業へのアクセスや運用相談、必要に応じた運用代行サービスの利用など、事前に整理しておくことが重要です。

学習データの活用方法を決めておく

eラーニングの学習履歴は重要な情報源です。学習履歴は教育実施のエビデンスとして、全体の学習進捗や効果測定に活用できます。

効果検証ではアンケート結果や業績への影響も考慮し、結果に基づいて次なる施策を検討できます。学習データを無駄にしないよう、活用のイメージを事前に話し合っておきましょう。

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まとめ

eラーニングは、受講者にとっては自身のペースで学習しやすく、企業にとっては運用の手間を抑えながら体系的な教育と受講管理が可能になるというメリットがあります。近年では、モバイル端末を使ったマイクロラーニングや、集合研修と組み合わせたブレンディッド・ラーニングが広がっています。関心が大きく高まるリスキリングにもeラーニングは欠かせない手段となりつつあります。

eラーニングにおいて、教材の掲載・配布受講者や学習進捗の管理といった機能を担うのがeラーニングシステムです。eラーニングシステムは、教材コンテンツLMS(学習管理システム)で構成されます。

教材コンテンツを調達するには、主に以下の4通りの方法があります。自社内のノウハウやリソースの有無、独自教材の必要性などに応じて、最適な調達方法を選ぶとよいでしょう。

既成のコンテンツを購入する
・既成のコンテンツをカスタマイズする
・オリジナルの教材をオーダーメイドする
・教材を自社で制作する

自社に合ったeラーニングシステムを選ぶポイントは以下の通りです。

1)教材コンテンツの充実度
受講対象者の範囲やレベルなどの自社のニーズに、教材コンテンツのラインアップが合うことが重要です。幅広いコンテンツが受け放題のタイプは従業員の自律学習にも役立ちます。

2)求める機能があるか
eラーニングシステムにどのような機能や仕様を求めるか、整理した上で検討しましょう。具体的には以下のような機能が考えられます。

・オリジナルコース作成可能
・自社資料の教材化
・確認テストや課題レポート機能
・受講管理
・eラーニング以外も含めた学習プラットオーム
・スマートフォン対応
・外国語対応

3)無駄のないコスト感
導入規模や内容・機能に対してコストが見合うかを考えます。全社導入を希望する場合、単価の高いサービスは難しいでしょう。eラーニングを試してみたい、汎用的な内容の研修を全社的に実施したいといった場合は、教材コンテンツ重視のシンプルなタイプがおすすめです。

最後に、教材コンテンツが充実したeラーニングシステムを10社ピックアップして紹介しました。参考料金と教材コンテンツの数、教材の内容や特徴的な機能など、比較検討に役立つ情報をまとめています。

階層別研修のような基礎的な学習から、リスキリングや自律学習まで、従業員の成長にeラーニングは強力な手段になります。誰にどういった内容を学ばせたいか、どのような機能が必要かといった要件を整理し、自社に最適なeラーニングシステムを検討してみてください。

Q.Eラーニングシステムとは何ですか?

A. eラーニングは、パソコンやスマートフォンなどの電子機器とインターネットを活用した学習手法を言います。eラーニングを実現するために、教材の掲載・配布、受講者や学習進捗の管理といった機能を担うのがeラーニングシステムです。

Q.Eラーニングに必要なものは何ですか?

A.受講者はパソコン・スマートフォンなどの電子機器とインターネットを利用して学習します。eラーニングシステムは教材コンテンツとLMS(学習管理システム)で構成され、教材コンテンツは、既成のものを購入・カスタマイズ・オーダーメイドなどで調達します。

Q.Eラーニングシステムの特徴は?

A.教材コンテンツの内容のほか、機能や仕様もベンダーによってさまざまな特徴があります。独自コース作成・自社資料の教材化・テストやレポート機能・受講管理機能など、必要な機能を備えたものを選びましょう。

[1]PR TIMES「ITトレンドが「e-ラーニング導入の必要性と課題」について市場調査レポートを公開」,2022年12月14日, https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000259.000014573.html (閲覧日:2023年9月3日)
[2] 帝国データバンク「リスキリングに関する企業の意識調査」,2022年11月28日公表, https://www.tdb-di.com/special-planning-survey/sp20221128.php (閲覧日:2023年9月3日)

参考)
GLOBIS学び放題「法人向けeラーニングサービス|グロービス学び放題」, https://hodai.globis.co.jp/corporation/ (閲覧日:2023年9月3日)
Schoo for Business「オンライン研修・eラーニング研修 – Schoo(スクー)法人・企業向けサービス」, https://schoo.jp/biz/ (閲覧日:2023年9月3日)
AirCourse「AirCourse – 社員教育をカンタンに。クラウド型eラーニング」, https://aircourse.com/  (閲覧日:2023年9月3日)
JMAM「eラーニングライブラリ® 総合カタログ 2023年版」, https://jmam.meclib.jp/el_catalog/book/#target/page_no=1 (閲覧日:2023年9月3日)
playse.「eラーニング社員研修を提供するplayse. プレース|コンプライアンス研修やセキュリティ研修、パワハラ研修にも|LMS」,https://playse.jp/ (閲覧日:2023年9月19日)
インソース「eラーニング大量配信サービス Leaf inorder(リーフインオーダー)」, https://www.insource.co.jp/it-tool/leaf-inorder.html (閲覧日:2023年9月3日)
ビズアップ総研「ビジネスパーソンのためのオンライン研修 | e-JINZAI for business」, https://www.jinzaikaihatsu.com/learning/ (閲覧日:2023年9月3日)
Udemy Business「Udemy Business | 最先端のITスキルは実務を通じて学ぶ時代へ。社内水準を、世界水準に。」, https://ufb.benesse.co.jp/ (閲覧日:2023年9月3日)
Aidemy Business「Aidemy Business」, https://business.aidemy.net/ (閲覧日:2023年9月3日)